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「指しゃぶりはいつまで続けても大丈夫ですか?」
保護者の方からよくいただく質問の一つです。
指しゃぶりは赤ちゃんや幼い子どもによくみられる行動で、多くの場合は成長とともに自然に減っていきます。一方で、長期間続くと歯並びやかみ合わせに影響を及ぼすことがあるため、適切な時期に対応することも大切です。
今回は、指しゃぶりの役割や、いつから注意すべきなのか、家庭でできる工夫について解説します。


指しゃぶりは成長の一つの過程
指しゃぶりは、赤ちゃんに備わっている自然な吸啜(きゅうてつ)反射の延長であり、珍しいことではありません。
多くの子どもは成長とともに自然に回数が減り、無理にやめさせなくても卒業していきます。
指しゃぶりはなぜするの?
「指しゃぶりはいつまで続けても大丈夫ですか?」
保護者の方からよくいただく質問の一つです。
指しゃぶりは赤ちゃんや幼い子どもによくみられる行動で、多くの場合は成長とともに自然に減っていきます。一方で、長期間続くと歯並びやかみ合わせに影響を及ぼすことがあるため、適切な時期に対応することも大切です。
今回は、指しゃぶりの役割や、いつから注意すべきなのか、家庭でできる工夫について解説します。
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指しゃぶりは成長の一つの過程
指しゃぶりは、赤ちゃんに備わっている自然な吸啜(きゅうてつ)反射の延長であり、珍しいことではありません。
多くの子どもは成長とともに自然に回数が減り、無理にやめさせなくても卒業していきます。
指しゃぶりはなぜするの?
指しゃぶりには、不安や緊張を和らげ、安心感を得る役割があると考えられています。¹
眠くなったときや、新しい環境で緊張しているとき、退屈な時間などに指しゃぶりが増えるのも、そのためと考えられています。
こうした背景を理解することは、お子さんに合った関わり方を考える第一歩になります。
指しゃぶりはいつまでなら大丈夫?
一般的には、3歳頃までに指しゃぶりをやめることができれば、歯並びへの影響は改善する可能性が高いと報告されています。²
一方で、4歳を過ぎても毎日続いている場合は、歯並びやかみ合わせへの影響が現れやすくなるため、一度歯科医院で相談することをおすすめします。
特に永久歯が生え始める時期まで習慣が続くと、自然に改善しにくくなることがあります。
指しゃぶりが続くと起こること
長期間続く指しゃぶりでは、上の前歯を前方へ押し出し、下の前歯を内側へ押す力が繰り返しかかります。また、頬や唇、舌の力のバランスも変化するため、歯並びやかみ合わせに影響を及ぼすことがあります。²
その結果、次のような変化がみられることがあります。

- 前歯が閉じなくなる(開咬)
- 上の前歯が前方へ傾く(出っ歯)
- 発音や飲み込み方に影響することがある
影響の大きさは年齢だけではなく、頻度・時間・吸う力の強さによっても異なります。
無理にやめさせるのは逆効果になることも
指しゃぶりは安心感を得るための行動であるため、強く叱ったり無理にやめさせたりすると、お子さんにとってストレスとなり、かえって習慣が長引くことがあります。
そのため、「やめなさい」と叱るよりも、「指しゃぶりをしない時間を少しずつ増やす」という考え方が大切です。行動療法では、叱責よりも褒めることなどの前向きな関わりが推奨されています。³
慌てずにゆっくりと指しゃぶりの問題点を伝え、我慢できたら褒めるなどその子のにあった対応していくことが重要です。お子様の指しゃぶりが気になる方は一度ご相談ください。

家庭でできること
指しゃぶりを卒業するためには、「やめさせること」だけを目的にするのではなく、お子さんが安心して過ごせる環境を整えることが大切です。
ご家庭では、次のような工夫がおすすめです。
- 積み木やお絵描き、折り紙など、手を使う遊びを取り入れる
- 指しゃぶりをしていたら、お手伝いや遊びに誘い、自然に手を使う機会を増やす
- 指しゃぶりをしなかった時間や我慢できた日をたくさん褒める
- 抱っこや読み聞かせなど、安心できる時間をつくる
- 4歳を過ぎても続く場合は歯科医院へ相談する
大切なのは、お子さんのペースに合わせて、少しずつ指しゃぶりをしない時間を増やしていくことです。

寝ている間の指しゃぶりはどうすればいい?
寝ている間の指しゃぶりは無意識に行われるため、叱っても改善するものではありません。
まずは日中の指しゃぶりを減らし、お子さんが安心して眠れる環境を整えることが大切です。
ご家庭では、次のような工夫が役立つ場合があります。
- 寝つくまで手をつないで安心感を与える
- 背中を優しくさする
- 就寝前に絵本を読むなど、リラックスできる習慣をつくる
- 必要に応じてミトンや手袋を試してみる(嫌がる場合は無理に続けない)

寝ている間だけを無理に止めようとするのではなく、日中を含めて少しずつ指しゃぶりの時間を減らしていくことが大切です。
苦味成分入りのマニキュアは効果がありますか?
市販されている苦味成分入りのマニキュアを使用する方法もあります。しかし、効果には個人差があり、苦味だけで指しゃぶりをやめられるとは限りません。
また、無理に我慢させることで、お子さんのストレスが強くなる場合もあります。そのため、まずは安心できる環境づくりや、褒めながら指しゃぶりをしない時間を増やす工夫を行い、それでも改善しない場合の補助的な方法として検討するとよいでしょう。³
指しゃぶりは「やめさせること」ばかりに目を向けるのではなく、その背景にあるお子さんの気持ちを理解し、安心して過ごせる環境を整えながら、適切な時期に無理なく卒業を目指すことが大切です。
参考文献
1. American Academy of Pediatric Dentistry. Policy on Pacifiers. The Reference Manual of Pediatric Dentistry. Revised 2024.
2. Warren JJ, Bishara SE. Duration of nutritive and nonnutritive sucking behaviors and their effects on the dental arches in the primary dentition. J Am Dent Assoc. 2002;133:347-356.
3. Borrie FRP, Bearn DR, Innes NPT, Iheozor-Ejiofor Z. Interventions for the cessation of non-nutritive sucking habits in children. Cochrane Database Syst Rev. 2015;(3):CD008694.
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