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2026.06.02
お口の健康
毎日歯を磨いているのに、なぜステインがつくの?

色素沈着の仕組みと、今日からできる予防のヒント

「毎日歯を磨いているのに、なんだか黄ばんで見える…」

そんなふうに感じたことはありませんか?

その原因は、“磨き残し”ではなく、「ステイン(着色汚れ)」かもしれません。

コーヒーや紅茶、赤ワインなどに含まれる色素は、毎日の積み重ねによって少しずつ歯に付着していきます。

今回は、ステインがつく仕組みと、今日からできる予防のポイントをわかりやすくご紹介します。


なぜ毎日磨いていても着色するの?

歯の表面は、唾液由来の糖タンパク質でできた「ペリクル」という薄い膜で覆われています。

ペリクルは、歯を守る“天然の保護膜”のようなもので、

・歯を保護する
・酸から歯を守る
・歯の表面の潤いを保つ

といった大切な役割があります。

一方で、飲食物に含まれる色素を吸着しやすいという性質もあります。

特に、歯ブラシが届きにくい部分や歯の細かな凹凸には、色素が少しずつ蓄積し、黄ばみや茶色っぽい着色(ステイン)として目立つようになります。

そのため、

「毎日磨いているのに着色する」

と感じるのは、決して不思議なことではありません。

ステインには、ブラッシングだけでなく、飲食物や生活習慣も大きく関係しています。


ステインがつきやすい飲食物・習慣

特に次のような飲食物や習慣は、色素が歯面に残りやすいとされています。

・赤ワイン
・紅茶
・コーヒー
・カレーなど色の濃い食品
・タバコ(ヤニ・タール)
・一部の洗口液の長期使用

赤ワイン・紅茶・コーヒーには、「タンニン」と呼ばれるポリフェノールの一種が含まれており、ペリクルに吸着しやすいことが知られています。

また、一部の殺菌成分(クロルヘキシジンやポビドンヨードなど)を含む洗口液を長期間使用すると、着色が起こることがあります。


今日からできるステイン予防のポイント

ステイン除去効果のある歯磨き剤を取り入れる

ステイン除去効果のある歯磨き剤を継続的に使用することで、ステインの除去や付着予防に一定の効果が期待できます。

ステイン除去用のある歯磨き剤には、

  • ピロリン酸ナトリウム
  • ポリリン酸ナトリウム
  • ポリエチレングリコール
  • ポリビニルピロリドン

などの成分が配合されており、歯面に付着した着色汚れを落としやすくする働きがあります。


歯磨き剤は「研磨力」にも注目

歯磨き剤を選ぶ際は、「どれだけ白くなるか」だけでなく、研磨力にも注意が必要です。

歯磨き剤の研磨性は、「RDA(Relative Dentin Abrasivity)」という指標で示されることがあります。

一般的には、

・RDA70以下:低研磨タイプ
・RDA70〜100前後:比較的マイルド
・RDA100以上:ホワイトニングタイプに多い
・RDA250超:推奨されないレベル

とされています。

強い研磨性の歯磨き剤を、強い力で長期間使用すると、歯面を傷つけたり、知覚過敏の原因になったりする可能性があります。

「白さ」だけでなく、“毎日使い続けられるやさしさ”も大切です。


色の濃い飲食物の摂り方を工夫する

コーヒーや紅茶を飲んだあとに、水で口をすすぐだけでも、色素の停滞を減らすことができます。

また、色素が歯に触れている時間が長いほど、着色は起こりやすくなります。

特に、

・長時間だらだら飲む
・就寝前に飲む

といった習慣は、着色が残りやすくなるため注意が必要です。

長時間にわたって飲食をする際は、水ですすぐ回数を少し増やすことで、ステイン予防につながります。


ゴシゴシ磨きすぎない

「着色を落としたい」と思って強く磨きすぎると、歯の表面に細かな傷がつき、かえってステインが付着しやすくなることがあります。

やわらかめ〜ふつう程度の歯ブラシで、優しく丁寧に磨くことが大切です。


落ちにくい着色は歯科医院でのクリーニングを

セルフケアだけでは落としきれないステインもあります。

定期的に歯科医院でプロフェッショナルクリーニングを受けることで、着色をより効果的にコントロールできます。

クリーニング方法は歯科医院によってさまざまですが、近年では「エアフロー」と呼ばれる機器を導入しているところも増えています。

エアフローは、微細なパウダー粒子をジェット噴射し、歯面のステインやバイオフィルムをやさしく除去する方法です。

歯ブラシでは落としにくい細かな着色にもアプローチしやすく、歯面への負担を抑えながら清掃できるとされています。

ただし、すべての着色に適しているわけではないため、状態に応じてクリーニング方法を選択することが大切です。

また、定期的なクリーニングは、

・虫歯
・歯周病
・磨き残し

のチェックにもつながるため、予防ケアとしてもおすすめです。


ステインと虫歯は別もの

ステインは“歯の表面についた色素”であり、虫歯そのものではありません。

ただし、着色の種類によっては、歯面がざらつき(粗造感)、汚れやプラークが付着しやすくなることがあります。

特にタバコのヤニは粘着性が高く、歯面に付着すると表面がざらつきやすくなります。

その結果、プラーク(歯垢)が停滞しやすくなり、虫歯や歯周病のリスクを高める要因になることがあります。

気になる場合は、早めのケアがおすすめです。


こんな場合は歯科医院へ相談を

・着色が急に強くなった
・歯みがきでは落ちない
・茶色だけでなく黒っぽい変色がある
・痛みやしみる症状もある

見た目の着色と思っていても、初期虫歯や歯の変色が隠れている場合があります。

気になる症状がある場合は、早めに歯科医院で相談しましょう。


まとめ

歯の着色(ステイン)は、毎日歯を磨いていても起こることがあります。

その背景には、

・ペリクルへの色素吸着
・飲食物
・喫煙習慣
・セルフケア方法

など、さまざまな要因が関係しています。

毎日のケアを少し見直すだけでも、着色予防につながります。

無理に強く磨くのではなく、“着色がつきにくい環境を作る”ことが大切です。

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